オプス・デイ

スペイン内戦後、オプス・デイの活動はマドリードだけでなく、スペインの多くの地方都市にまで広がりました。しかし、この発展と同時に、教会の内外に激しい批判や中傷が出てきました。

聖ホセマリアは、地方都市の学生と接触を持ち霊的な指導を与える計画を立てました。メンバーがいくつかのグループに分かれ、週末に汽車で別々の町に行くのですが、汽車も鉄道も戦争の後遺症が見られ、旅行には大変な困難が伴いました。

内戦でスペインの教会は甚大な被害を受けましが、戦後に凄まじい勢いで再生します。聖ホセマリアは数多くの黙想会の指導を引き受けます。

内戦後権力の座に着いて新しいスペインの再建に当たったのがフランコ将軍です。同じ年の9月、ヨーロッパではソ連とドイツがいきなりポーランドに侵入し、第二次世界大戦が始まりました。

聖ホセマリア・エスクリバー言葉の黙想とその取り次ぎによって、ゆるすことができるようにと神に願う。

聖ホセマリアは遠く離れたメンバーや友人たちを霊的に助けるため、自身が書いた『霊的考察』という本を彼らに薦めます。この本が後に43カ国語に訳され450万部が出版される『道』の原型になります。

1939年3月末マドリードが降伏すると、最初に町に入った軍のトラックに聖ホセマリアの姿がありました。

1938年7月「エブロの戦い」と呼ばれるスペイン内戦最大の激戦が始まり、前線で戦っているメンバーや若者から聖ホセマリアに送られる手紙の数はめっきり少なくなります。

1938年の夏、旅からブルゴスに帰ってきた聖ホセマリアは軍隊から呼び出され、一緒に住んでいたペドロ・カッシアロについて質問を受けました。ペドロがスパイ容疑で訴えられているというのです。

聖ホセマリアの手紙6番および4番は、地域総会のテーマを考察するための助けとなります。2つの手紙の短い概要を掲載します。