属人区長クリスマスメッセージ(2024):希望は欺かない

オプス・デイ属人区長は、信仰、希望、愛を持って降誕節を生きるよう招きます。

御降誕おめでとうございます。

もう少しでクリスマスです。まさに24日、聖年がはじまります。教皇様はこの聖年において、特に希望について取り上げます。

「希望は欺かない」:教皇様の聖年の大勅書は、この聖パウロの言葉で始まります。「希望は欺かない」

しかしこの希望とはなんでしょうか。この世における希望の多くは実現しません。しかし欺かない希望があることを私たちは知っています。それは聖パウロのコロサイ人への手紙にあるように天国にある希望です(コロサイ1・5参照)。

しかし天国にある希望とは遠く離れたものではありません。そうではなく、その天国とは「私たちとともにいる神」のことです。それは神の力、神の愛です。それが私たちの希望の確実性です。それは実効性のある欺かない希望です。私たちは神を欺くかもしれません。しかし神は決して私たちを欺きません。

降誕節の日々において私たちは、私たちのために幼子となった神を見ます。その幼子は私たちに自己を与えます。幼子は、なんらかの形で、私たちのためにもベツレヘムの寒さ、暗さ、貧しさを、私たちへの神の愛の豊かさに変えられます。それは私たちへの、私たち一人ひとりへの神の自己奉献です。

それゆえ御降誕は常に喜びと祝いの動機です。同時に、主が私たちに置かれる希望について考えると、希望を持つことのできないたくさんの人々のことが思い出されます。それゆえ私たちは使徒的熱意に動かされます。それは私たちがより良い人間だからではありません。そうではなく神の恵みによって私たちは信仰、希望、愛を受けたからです。そしてそれらは伝えるためでもあります。

それゆえ、たくさんの困難、戦争、貧しさ、争いのある世界の状況を見ると同時に、たくさんの良い人のいるこの世界を見て、私たちは何度も考えます:
「なんと多くの良い人がいることだろう」と。しかし私たちは、皆、この世に善がさらに花開くよう協力することができます。それは特に生まれたばかりの幼子と聖母と聖ヨセフを眺めることによってです。神の私たち一人ひとりへの驚くべき自己奉献を眺めることによってです。

しかし信仰が必要です。主への信仰です。主の愛に対する確信です。私の心には聖ホセマリアが繰り返し、私たちに繰り返し唱えるよう教えたあの祈りが浮かびます:「信仰、希望、愛を強めてください」。希望を持つためには信仰という神の賜物が必要だからです。そして、それを他者に与えるために必要だからです。それは愛情、自己奉献、奉仕とセットです。それらは私たちを幸せにするものです。私たちがよく知っているとおり聖ホセマリアは言いました:「人を幸せにするのは快適な生活ではなく愛する心である」と(『拓』795番参照)。愛するとは与えること、自分自身を捧げることです。それは利己主義ではありません。その正反対です。

御降誕はまた、自分自身を全て私たちに差し出す神という神秘を観想することによって、私たちの奉仕と自己奉献の望みを刷新する機会です。それが私たちを幸せにします。それが私たちに喜びと実効性を与えます。

私は皆さん全員のために祈ります。私の意向のために祈ってください。オプス・デイの規約含め、今進行中のすべての仕事のため、世界中のたくさんの使徒職的願いのため、そして何より教皇様のために、その意向と全教会のためにたくさん、いつも祈りましょう。

あらためて、御降誕おめでとうございます。そして私の祝福を送ります―皆さん全員の祈り、私のため、私の意向のための祈りに大きな信頼を寄せます―神が皆さんを祝福してくださいますように。