教皇「平和はわたしたちの心の中から始まる」

教皇フランシスコは、ローマ在住のコンゴ民主共和国の信者らとバチカンでミサを捧げられた。(1分のビデオ。バチカン・ニュースから)

教皇フランシスコは、7月3日(日)、バチカンの聖ペトロ大聖堂で、ローマ在住のコンゴ民主共和国出身の信者らとミサを捧げられた。

教皇は7月2日から7日まで、コンゴ民主共和国および南スーダンへの司牧訪問を予定していたが、膝の痛みの治療のため、医師団の勧めを受け入れ、訪問の延期を発表。

両国民へのご自身の寄り添いを表明するために、教皇はバチカン国務長官ピエトロ・パロリン枢機卿を7月1日から8日までコンゴ民主共和国と南スーダンへ派遣。7月2日には、両国民へビデオを通しメッセージをおくられている。

3日、バチカンでとり行われたミサは、教皇庁外務局長ポール・リチャード・ギャラガー大司教による司式で、教皇による説教が行われた。

また、同日、バチカンでのミサに合わせ、コンゴ民主共和国・首都キンサシャで、パロリン枢機卿が現地の信者たちとミサを捧げた。

教皇はミサの説教で、「キリストとは平和である」がゆえに、「キリスト者とは平和をもたらす者」であると述べ、それによってわたしたちがキリストと結びついているかどうかを知ることができる、と強調。

「怨恨や憎悪をかきたてる者、他者を押しのける者は、イエスのために働かず、イエスの平和をもたらすこともない」と話した。

この日キンサシャで同じ意向のためにミサを捧げている人々と心を一つに、「傷つけられ搾取された皆さんの祖国のために平和と和解を希求し、キリスト者たちが平和の証し人となれるよう祈ろう」と教皇は招いた。

「平和はわたしたちから、わたしたち一人ひとりの心の中から始まる」と述べた教皇は、「イエスの平和を生きるならば、イエスは皆さんの家庭においでになり、皆さんの社会は変わるだろう」と語った。

教皇は「まず、皆さんの心が、怒りや、憎しみ、分裂、偽りなどによって戦争状態でないこと」、「心から貪欲や、憎悪、恨み、腐敗などを追い出すこと」が必要と説きながら、「自ら平和を生き、平和の灯をともすことで、平和が皆さんの家、教会、国に訪れるだろう」と、コンゴ民主共和国の人々を励まされた。