12. 信徒も属人区に所属するのですか。それとも、司祭だけが所属するのですか。

信徒も属人区に所属するのですか。それとも、司祭だけが所属するのですか。

信徒も司祭も同じく属人区に所属します。教会において、すべての信者は、キリスト者として同じ尊厳と使命を有します。と同時に、司祭職は本質的な相違を与えるものです。

この相違が存することによって、教会の使命において司祭と信徒は有機的に協力し合うことができるのです。属人区においても、信徒も司祭も同じ尊厳と使命を有すると同時に、有機的に協力するのです。教皇ヨハネ・パウロ2世は、オプス・デイ属人区について演説をなさった際に、次のように述べられました。「まず、強調しておきたいことがあります。それは、第二バチカン公会議が属人区という形態を想定するに当たって既に考えていたように、オプス・デイ信徒の地方教会および属人区への所属という事実によって、地方教会全体が担う福音宣教という責務に、属人区固有の使命は深く結ばれるという点です」(2001年3月17日の演説)。

もし、属人区には司祭しか所属できないと考えてしまうと、オプス・デイの真の姿を理解しておらず、また、属人区という新しい形体を正しく理解しているとも言えないでしょう。司祭だけが所属する会、つまり司祭の会は、教会の中で非常に重要なものですが、それは属人区とは異なるものです。

一方、オプス・デイには、司祭の会である聖十字架司祭会も存在します。これはオプス・デイ属人区と切り離すことのできないものです。聖十字架司祭会は、これに入会する司祭の霊的生活を導くものであり、彼らの司牧活動に介入したり、それを変えたりするものではありません。

この会には、属人区の司祭と、オプス・デイへの召命を受けた教区司祭が入会します。この会に入会した教区司祭は、独立した団体を構成するのではなく、司祭職を通して自らを聖化し、それぞれが入籍している教区での仕事をより豊かにし教会に仕えるのです。心から教区司教に従い、他の教区司祭と兄弟としての一致を強めるのです。