7.属人区となったことで、オプス・デイはより独立性を持つことになったのでしょうか。オプス・デイは教会の中の教会と言えるものでしょうか。

教会のいかなる団体も、教会の中の教会などと呼ばれるものではありません。

すべての団体は、教会全体との交わりという絆を促進させるものなのです。オプス・デイの信者は、まさしくオプス・デイのメンバーであるがゆえに、普遍教会の構成員であり、それぞれが所属する教区の一員であることを自覚しています。さらに、オプス・デイ属人区は、教区が担う通常の司牧活動を取って代わるものではありません。たとえば、洗礼、堅信、結婚、葬儀などを司式するものではないのです。むしろ、属人区の信者や属人区の使徒職活動に参加する人々の形成に携わることを主な任務としています。黙想会や教理の学習、個人的な霊的指導などを行っているのです。

教会の中における独立性とは、ある意味においては、全ての信者あるいは団体が様々なレベルで有しているものである言えるわけですが、オプス・デイが教会の中で担う使命を果たすために持つ独立性は、常に普遍教会と教皇との交わり、また、部分教会と教区司教との交わりの中で有するものなのです。その上で、属人区として設立されたオプス・デイは、位階的性格を持つ教会の組織としての独立性を有していると言えます。つまり、司教と同等の権限を与えられた頭を有するのです。この点で、他の諸団体が有する独立性とは異なると言えるでしょう。