奇跡が認定されるまで

列聖省は、1993年3月15日付の手紙でマヌエル・ネバド・レイ医師の治癒についての知らせを受けた。手紙には、オプス・デイの信者であり、ネバド・レイ医師に福者ホセマリアに治癒を願うよう勧めたルイス・エウヘニオ・ベルナルド技師の署名があった。

列聖省は、1993年3月15日付の手紙でマヌエル・ネバド・レイ医師の治癒についての知らせを受けた。手紙には、オプス・デイの信者であり、ネバド・レイ医師に福者ホセマリアに治癒を願うよう勧めたルイス・エウヘニオ・ベルナルド技師の署名があった。直接の関係者の協力によって書類が集められ、ネバド・レイ医師の患っていた病気について、徹底的な調査が行われた。

この治癒が奇跡的な性格を帯びていることがはっきりすると、列聖請願人は、バダホス教区の司教に宛て、収集した関係書類を奇跡調査開始の請願書と併せて提出した。1993年12月30日のことである。

1994年の5月12日から7月4日にかけて教区での審査が行われた後、列聖省に転送された。同省において教区の調査が手続きに関する規定と現行の法的慣行に従って進められたかどうか厳しく審査され、1996年4月26日に承認、手続きの有効を宣告する教令の発布に至った。

1997年7月10日、列聖省の医学顧問会は、ネバド医師の患った「癌化した慢性放射性皮膚炎・第三度(治癒不可能)」が短期間に完全に治癒し再発することがなかったのは、科学的に説明不可能であると全会一致で決議した。

1998年1月9日、神学顧問会が招集され、この治癒が特異なものであるかどうか、つまり、超自然的な病気の消失と福者ホセマリアへの祈りとの間に因果関係があるかどうかが審議され、全会一致で肯定的判断がくだされた。

2001年9月21日、列聖省の枢機卿と司教たちの通常会議で、ネバド医師の治癒が奇跡によるものであること、さらに福者ホセマリアの取り次ぎによるものであることが全会一致で確認された。

2001年12月20日、当該の事例を奇跡とする教令公布が教皇に提示された。

教令が教皇の前で読み上げられた後、教皇は枢機卿会議を招集する。枢機卿会議の会期中に列聖式とその日取りについて公表される。