正しい道に出会う
キャロライン・イスラエルソン
ストックホルム(スウェーデン)在住
インテリアデザイナー
私は、二〇〇五年春、ヨハネ・パウロ二世の生涯の最期の様子をテレビで見て、回心しました。言葉では説明できない何かが、私の心の中で起こったのです。痛みと、神様ご自身と正しい道への強い望みがあまりにも強くて、信仰に戻るという素晴らしい道のりをすぐに歩み始めたのです。ある日、ストックホルムのカテドラルで、オプス・デイの話をしてくれる司祭を紹介されました。センターに通い始めて、黙想会や説教やミサにも参加するようになりました。聖ホセマリアの教えは、人として、妻、母、娘、友としての自分を成長させてくれました。すべての人にとって聖性は到達可能なことであり、自分の仕事を通して他の人を助けることができるのだと知ってから、私の人生は、新たな意味を持つものとなったのです。
ユートピアの彼方に
ユーリー・シモノフモスクワ(ロシア)在住
理論物理学教授・放射線物理研究所所長
ソビエト連邦時代には、宗教について言及することは禁じられていましたが、人間の働きには神的な意義があるはずだと、同僚たちと話していました。仕事を通して聖性に至るという聖ホセマリアの呼びかけは、我々の社会にとって鍵となる重要な点です。けれども、何よりもよくやり遂げた仕事が重要です。個人的に向上するためだけでなく、人類の一致を助けるために役立つからです。聖ホセマリアが教えたのは、一人ひとりのキリスト者は、自分の仕事を完璧なものとしなければならないということです。そうして初めて、その仕事を神に捧げることができるし、清めと聖化の道となるからです。こうして、私たちを神との共同創造者にしてくれるのです。
一人ひとりの生徒は宝物
堀 光子諫早(日本・長崎)在住
長崎精道小学校教諭
私が精道学園に勤務し始めたのは、開校四年目のことでした。一番気に入ったのは聖堂でした。私は信者ではありませんが、カトリックの高校に通っていた頃、聖堂に行ってお祈りをするのが好きだったからです。この学校の魅力は、暖かくて家族的な雰囲気と、子どもたちに対する教職員の振る舞い方です。聖ホセマリアのメッセージとは、子ども一人ひとりを宝物のように扱い、その子の個性を尊重し、将来人々のために役立つ人間に育てることです。私の二人の子どもも精道で勉強できたことに感謝しています。もう成人した二人の心には学校の校訓である「自由と責任」と「ポスムス(できます)」が刻まれています。小さいことから大きなことまで、困難に遭遇したとき、ポスムス!と言いながらやり遂げる姿を見てきました。
調理場から
フアン・ペドロ・エスピノサ・サンチェス
ムルシア(スペイン)在住
ホテル経営・ムルシア料理長組合委員長
私が協力者になろうと思ったのは、聖ホセマリアの神への献身と、彼が広めた家族の精神を知ったからです。聖ホセマリアが「はい」と神様に言った結果、私たちがここにいるのだとよく考えます。それ以来、家族全員と私の仕事とが変わりました。レストランで食事をしている二百人のお客様を見ると、その人たちのために神様に祈ります。そうすることが、神様とお客様とをつなげることになります。大皿の料理を調理するときには、良い出来栄えになるように、お客様が満足してくださるようにと神様に祈り、こう言います。「神様、これはあなたのためです!」
ベトナムで待ちながら
ファン・キム・ウイェンタンビエン(ベトナム)在住
会社の人事部に勤務
オプス・デイについて初めて知ったのは、教会の神父様からいただいた『道』を読んだときです。自分の仕事を通して聖人になれるというメッセージに深く心を打たれました。大学生として過ごした間、この本は私にとっての霊的指導者でした。一九七七年から、ホーチミンで行われる毎月の講話とサークルに参加するようになり、協力者になりました。最初は参加していたのは五名でしたが、今は三十名になりました。教理の資料をベトナム語に翻訳するのを手伝ったり、黙想会や他の活動の際の同時通訳をしたりしています。オプス・デイのためにいつも祈っていますし、ベトナムで常住的な活動が始まるのを心待ちにしています。
映画と舞台で
アダム・ヴォロノヴィッチ
ワルシャワ(ポーランド)在住
映画・舞台俳優
俳優の仕事というのは、良心的な問題と向き合わなければならないときがよくあり、信仰と一致した生き方を貫くための力を必要とします。倫理的にふさわしくない仕事を断ることは、将来の仕事を危険にさらすことにもなりかねないからです。ですから、たとえば映画のシナリオの変更を要求するとき、聖ホセマリアに取次ぎを願うと、うまくいくことがよくあります。また、演劇の長い練習の合間に、他の俳優たちに人生の意味や家族のこと、成功や失敗の価値などについて話すようにしています。